こうちょくちょく旅に行っていると、旅先で色々な楽しいエピソードが、生まれるんですよ。
そんなエピソードを紹介していくというこの企画。
面白かったり、はずかしかったり、びっくりしたり、まぁ笑ってやってくださいな。
おやじとおふくろと私の三人で北海道へ行った時のこと。 ホテルには、宿泊者限定のレンタカープランを用意しているところが結構あるんです。 この日もそんなレンタカープランがあり、24時間で5900円と超お得なプランでドライブに出かけました。 小樽のホテルを出発し、積丹半島、神威岬をまわり、ニセコに向け順調にドライブしていると、神仙沼という、神だか仙人だかが出てきそうな沼があり、ちょっとした駐車場もあったので、そこに車を停めて、行ってみることにしたんです。 木道が整備されていて、10分くらい歩くと、その神々しい沼にたどり着くのです。天気も良かったおかげか、けっこう良いところでしたよ。 とりあえず、暑いし、車のエンジンをかけようと、ひとりで車に歩いていくと、じいさん&ばあさんが明らかに私に近寄ってきます。 っと、そのとき。 爺さん『あの〜ちょっといいです?』 まさ『ん?なんですか?』 爺さん『お願いがあるんですけど・・・車に乗せてくれませんか!!!』 まさ『え??? 無理ですよ〜両親いますし、車はヴィッツだし。』 爺さん『そこを何とか、おねがいできませんか』 こまりましたねぇ。 この爺さん&ばあさんも困っているんですけどね。なんで俺なのよ。沢山停まってるんですよ、おっきい車からちっちゃい車まで。 ちょっと事情を聞くとこんな感じでした。 <爺さん&婆さんのとった作戦> 爺さんと婆さん、その友達の3人で山登りにきました。頂上まで登って、降りてくると行きも帰りも同じ道になっちゃうんで、つまらん。 何か良い手はないか考えて思いついたのが、車2台でまずゴール地点(神仙沼駐車場)に行きます。ここで車を1台置いて、もう1台の車でスタート地点に行き、そこから山登りを始めます。 すると、頂上で折り返さずに山の反対側のゴール地点に行って、あらかじめ停めておいた車に乗ってスタート地点に戻る。 そう!完璧な作戦なのです。 そして、山登りをしていると一人で登っていたおばちゃんと意気投合。 このおばちゃんに、 『山の反対側には、うちらの車があるから一緒に行きましょうよ〜スタート地点までは、車で送ってあげるからさ』 と誘ったそうです。 そして、4人組みはハイキングを楽しみゴール地点の神仙沼駐車場に到着しました。 と、ここで、とんでもない事に気づくのです。 車の鍵を開けようと鍵を出そうとしたそのときです。 車の鍵がない・・・・・・・・・・・ 相当あせり、ショックだったでしょうね。 なんと、スタート地点に停めた車の中にゴール地点で待機中の車の鍵も置いてきちゃったんですって。 やりますね〜爺ちゃん。 そして、やられましたね〜見ず知らずのおばちゃん。 まさ『しょうがないですね〜、どれくらいなんですか向こうまで』 爺さん『車で20分くらいだと思います』 可哀想なので連れて行ってあげましたよ! おそらく、私のことは、神か仙人に見えていたことでしょう! 助かった助かったと、とても喜んでくれて、御礼に美味しいものでも食べて下さいと言って、1万円くれました。 これで、レンタカー代とガソリン代まるまる ういちゃいました。 うしししし。 そのころ、神仙沼駐車場では、こんなやり取りが繰り広げられていたのでした。 母親『あれー、手を振ってじいさんばあさん乗せて、ちょっと行ってくるって、 どっかに行っちゃったよ。』 父親『なんで俺たちおいて 行っちゃったんだ!!! あいつ!』 母親『しらないよー、ビールでも飲んで待っていたらすぐ来るでしょ。』 あたりを探すも、ビールは売っていなく。。。 父親『ビール売っていないぞ。何しているんだ、親を置いて!!!』 (ぷんぷん) ・・・・・かなりの時間が経過・・・・・待ちくたびれて父親はご立腹。 母親『おっー帰ってきたわ。』 父親『なにやってんだよー』 まさ・・今までのいきさつを説明 まさ 『お礼に一万円もらっちゃったよ。』 ここで態度急変! 父親『おっーーっ そうか、それは良かったなぁー。良いことはするもんだな』 母親(心の声) (・・・・なによー今まで怒っていたのに、一万円と聞いたら 喜んでるんだから。) 父親(心の声) (しめしめ、一万円でビールがたくさん飲めるなぁー) ちょっと待っててと、親を待たせること1時間、事情も知らずに、ほったらかしにされていたおやじとおふくろには申し訳なかったですが、人助けをしちゃいました。というか、北の地で時給1万円のアルバイトって感じですね! あ、神がアルバイトってのは、ないですね〜。 (おしまい!) |